【獣医師監修】子犬の正しい持ち方|落下させない!安心安全な抱き方とNG例を徹底解説

【獣医師監修】子犬の正しい持ち方|落下させない!安心安全な抱き方とNG例を徹底解説

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【獣医師監修】子犬の正しい持ち方|落下させない!安心安全な抱き方とNG例を徹底解説

「子犬を迎えたけれど、小さくて柔らかくて、どう持ち上げればいいか怖い…」「抱っこしようとすると暴れて落としそうになる」と悩んでいませんか?

子犬の体は骨格や関節がまだ未発達で非常にデリケートです。間違った持ち方をしてしまうと、子犬に恐怖心を与えるだけでなく、落下による骨折や関節の脱臼、内臓への圧迫など、取り返しのつかない事故につながる危険があります。安全な抱っこの基本は、「必ず両手を使うこと」と「お尻と胸の2点をしっかり支えて自分の体に密着させること」の2つです。

この記事では、獣医師監修のもと、子犬を落下させない安心・安全な正しい持ち方・抱き方を、具体的なステップと写真解説を交えて詳しくご紹介します。また、絶対にやってはいけないNGな持ち方や、抱っこ嫌いを克服して慣らすためのコツまで徹底解説。正しい抱き方をマスターして、愛犬との絆を深めましょう!

なぜ重要?子犬の正しい持ち方が必要な理由

子犬の体は成犬と違い、まだ骨格がしっかりと固まっておらず、関節周りの靭帯も柔らかく、内臓も未発達です。不適切な持ち方や不安定な抱っこは、以下のような重大なリスクを引き起こす可能性があります。

  • 落下による深刻なケガ:小型犬の子犬にとって、人間の胸の高さからの落下は致命傷になり得ます。特に前足の骨(橈尺骨)の骨折や、頭部打撲による神経障害などにつながることがあります。
  • 関節や背骨への負担:無理な体勢で持ち上げたり、一点に体重が集中したりすると、肩関節の脱臼や将来的な椎間板ヘルニアなどの原因になることもあります。
  • 呼吸困難と内臓圧迫:胸やお腹を強く圧迫するような持ち方は、呼吸を苦しくさせ、胃腸などの内臓に強い負担をかけます。
  • 恐怖心やトラウマによる抱っこ嫌い:不安定な抱き方で宙ぶらりんにされたり、痛い思いをしたりすると、「抱っこ=怖い・痛い」と学習してしまい、その後のお手入れや通院が非常に困難になります。

獣医師からのメッセージ:
子犬期の正しいハンドリング(体に触れたり扱ったりすること)は、人との信頼関係を築く「社会化」の第一歩です。安全で心地よい抱っこは、その後のしつけや動物病院でのスムーズな診察・治療にも直結します。子犬が「飼い主さんの腕の中は一番安心できる場所」と感じられるよう、優しく丁寧に接しましょう。

基本のキ!子犬の安全な持ち方・抱き方ステップ解説

子犬を安全に、そして安心して抱き上げるための基本的な手順です。子犬の体重を分散させ、常に両手を使い、子犬の体をしっかりと支えることを意識してください。

ステップ1:子犬に声をかけ、驚かせないように近づく

背後から突然持ち上げられたり、無言で上から手を出されたりすると、子犬は獲物として捕まえられるような恐怖を感じます。まずは優しく名前を呼び、「抱っこするよ」「おいで」などと声をかけながら、ゆっくりと近づきましょう。子犬の視界に入るようにしゃがみ、低い姿勢で接するのがポイントです。

 

飼い主が子犬に優しく声をかける

ステップ2:片方の手をお尻(または太ももの付け根)に添える

利き手ではない方の手を、子犬のお尻全体を下からすくうように包み込むか、両方の後ろ足の太ももの付け根あたりにしっかりと添えます。ここが子犬の体重の大部分を支える土台となる重要なポイントです。座布団に乗せるようなイメージで安定させましょう。

 

片手で子犬のお尻を支える

ステップ3:もう片方の手を胸の前(前足の脇の下)に回す

利き手を、子犬の胸の前、前足の脇の下あたりに回し、胸部を優しく支えます。指を広げて、肋骨全体を面で包み込むようにすると安定します。この時、脇の下に指を食い込ませて掴んだり、お腹の柔らかい部分を強く圧迫したりしないように注意しましょう。

 

もう片方の手で子犬の胸を支える

ステップ4:両手でしっかりと支え、ゆっくりと自分の体に引き寄せる

お尻と胸の2点をしっかりと支えたら、そのまま地面と平行を保ちながらゆっくりと子犬を持ち上げます。持ち上げたらすぐに、自分の胸や お腹に引き寄せるようにして抱きかかえます。子犬の体が飼い主さんの体にピタッと密着することで、宙に浮く不安定感がなくなり、子犬も安心します。

 

正しい子犬の抱き方

ステップ5:降ろす時もゆっくりと

抱っこを終えて降ろす時も油断は禁物です。空中で急に手を離したりせず、子犬の4本の足が床や安全な場所にしっかりと着くまで、両手で支えたままゆっくりとしゃがんで降ろしてあげましょう。ケージやベッドに降ろす際も同様です。

ポイント:常に子犬の背骨が地面と平行に近い状態になるように意識し、体がねじれたり、逆立ち状態になったりしないように注意しましょう。特にチワワなどの超小型犬や幼齢の子犬は、頭部も重く不安定なので、必要に応じて胸を支える手の親指などで首周りを軽くサポートするのも良いでしょう。

これは危険!絶対にやってはいけないNGな子犬の持ち方

以下のような持ち方は、子犬にとって非常に危険であり、強い痛みや苦痛を与える可能性があります。無意識にやってしまわないよう、家族全員で共有し絶対に避けましょう。

  • 前足だけを掴んで引っ張り上げる:人間の子供を引っ張り上げるのと同じ感覚で行うと、犬の肩の関節や靭帯を痛めたり、脱臼したりする高い危険性があります。
  • 首の後ろの皮だけを掴んで持ち上げる:母犬が子犬を運ぶ時の行動ですが、人間の手でやると加減ができず、皮膚や筋肉を傷つけたり、窒息の危険性があります。体重が重くなってからは絶対にNGです。
  • お腹だけを掴んで持ち上げる:片手でウエストを掴むような持ち方は、内臓を激しく圧迫し、苦痛を与えます。非常に不安定で、犬が暴れた際の落下の危険も最も高いです。
  • 片手だけで不安定に抱える:小脇に抱えるような持ち方は、特に動き回る子犬の場合、すり抜けて落下する危険性が非常に高くなります。
  • 脇の下に手を入れてぶら下げるように持つ(人間抱き):胸部を圧迫し、呼吸を苦しくさせます。また、犬の背骨は縦の重力に弱いため、腰や背骨に深刻なダメージを与える可能性があります。

 

NGな子犬の持ち方のイメージ

子犬を抱っこに慣らすためのコツ

もともと犬は四つ足で地面に立っている動物なので、宙に浮く「抱っこ」に恐怖を感じて嫌がる子犬もいます。無理強いせず、少しずつ「抱っこは怖くない、安心できる心地よいもの」と教えていきましょう。

  • 短い時間から始める:最初は床に座った状態で、数秒だけ膝の上に抱き上げることから始めましょう。慣れてきたら徐々に立って抱っこする時間を延ばしていきます。
  • おやつや褒め言葉でポジティブな印象を:抱っこ中や、おとなしく抱っこさせてくれた直後に、優しく声をかけたり特別なおやつを与えたりして、「抱っこ=良いことがある」と関連付けます。
  • リラックスしている時に試す:遊びに夢中になっている時よりも、遊び疲れてうとうとしている時など、リラックスしているタイミングで優しく抱き上げる練習をしましょう。
  • 家族みんなが同じ正しい持ち方で:人によって持ち方が違うと子犬は混乱します。家族全員が同じ安全な方法で抱っこすることで、安心して身を任せられるようになります。
  • 無理強いはしない:嫌がって激しく暴れる場合は、落下の危険があるため一旦やめて落ち着かせましょう。無理に押さえつけると、さらに抱っこ嫌いを悪化させてしまいます。
「とろける肌触り♪安心抱っこスリング」:スリングの中で子犬がリラックスしているイメージ

とろける肌触り♪安心抱っこスリング

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こんな時は特に注意!子犬を持ち上げるシチュエーション

日常生活の中で、ついつい焦って子犬を持ち上げてしまいがちなシーンには特に注意が必要です。

  • 寝ている時:無防備な状態で急に持ち上げると驚いてパニックになり、噛み付いたり暴れて落下したりすることがあります。必ず名前を呼んで優しく起こしてからにしましょう。
  • 食事中や排泄中:これらの行動を邪魔されるのは犬にとって非常に強いストレスです。緊急時以外はできるだけ避けましょう。
  • 高い場所から降ろす時:ソファやベッドなどから子犬を自力で飛び降りさせるのは、骨折の原因ナンバーワンです。必ず飼い主さんが優しく抱き上げて、床まで安全に降ろしてあげましょう。
  • 子供が抱っこする時:子供は力加減が難しく、不意に手を離してしまうことがあります。子供が子犬を抱っこする際は、必ず大人がそばで見守り、立たせずに「床に座った状態」で行わせるなど、安全に最大限配慮しましょう。

よくある質問

Q1. 子犬は生後いつから抱っこしていいですか?

お迎えしたその日から優しく抱っこして構いません。むしろ、人間との触れ合いに慣れさせる「社会化」のためにも、適切な抱っこでのスキンシップは大切です。ただし、お迎え直後は環境の変化で疲れているため、長時間の抱っこは避け、子犬のペースに合わせてあげましょう。

Q2. 抱っこ中に急に暴れるときはどうすればいいですか?

無理に立って抱え続けず、すぐにしゃがんで床に降ろすか、膝の上に座らせて安全を確保してください。高い位置から落としてしまうのが一番危険です。暴れる原因(怖い、痛い、降りたい)を取り除き、落ち着いてから再度短い時間で練習しましょう。

Q3. 「わがままになるから抱っこしすぎないほうがいい」って本当ですか?

「抱っこ=わがままになる」というのは誤解です。子犬が不安な時や甘えたい時に抱っこで安心感を与えることは、情緒を安定させ信頼関係を築くために重要です。ただし、要求吠えに応じる形での抱っこは習慣化しやすいため、子犬が落ち着いている時に飼い主さんの主導で抱っこするのが理想です。

Q4. ワクチン前ですが、抱っこで外を散歩してもいいですか?

はい、おすすめです。これを「抱っこ散歩」と呼びます。ワクチンプログラムが終わる前でも、抱っこやスリングに入れた状態で外の空気、車の音、他の犬の姿などを経験させることは、社会化期(生後3ヶ月頃まで)の子犬にとって非常に有益です。地面は歩かせないよう注意してください。

Q5. 仰向け抱っこ(へそ天)の練習は必要ですか?

お腹を見せる仰向け抱っこは、将来のお腹の診察や爪切り、ブラッシングなどのお手入れの際に役立ちます。しかし、犬にとって急所を見せる無防備な姿勢なので、最初は嫌がる子が多いです。まずは普通の抱っこで完全にリラックスできるようになってから、ごく短時間から少しずつ仰向けに慣らしていくと良いでしょう。

まとめ

子犬の正しい持ち方は、子犬の安全と健康を守るだけでなく、飼い主さんとの信頼関係を築く上でも非常に重要です。今回ご紹介した「両手でお尻と胸を支える」「体に密着させる」というステップと注意点をしっかりと守り、優しく丁寧に接することで、子犬は抱っこを安心できる心地よい時間だと学習してくれるでしょう。

最初は少し緊張するかもしれませんが、練習すれば誰でも上手に抱っこできるようになります。焦らず、子犬の気持ちに寄り添いながら、愛情を込めて抱きしめてあげてください。

子犬期の小さくて尊い姿や、抱っこに慣れてリラックスした表情は、ほんの一瞬の宝物です。お気に入りの写真が撮れたら、その思い出を形に残しませんか?
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